シロアリ写真館
シロアリの被害は、床下に潜ってみないと、分からない場合が多いです。
「これはひょっとして、シロアリが居てるかも」と、思った時には、床下でのシロアリの被害は相当大きくなっているとおもってください。
シロアリは小さな虫ですが、その小ささに不釣合いなダメージをお家に与えます。
巣を構成している数がすごく多いのです。
「ちょっとくらいシロアリが居てても大丈夫」、「見つけたシロアリをスプレーで退治したから大丈夫」
いや、いや、そんなことはありません。
シロアリは見えないところで、静かに深く被害を大きくしていきます。人の病気にたとえるならガンのようです。
シロアリの具体的な被害は、束柱や大引・根太・床板の中を食べていき、中を空洞にしてしまいます。見た目は普通でも、中がスカスカという事も多いです。
それ以上に怖い被害があります。ここは大事です。
木造住宅を建てる時の建前(上棟)を、柱だけの時を知っていますか、思い出してください。コンクリート基礎の上に、土台が横になっていて、その上に何本もの柱が立っています。さて柱は、どうして、どのようにして立っているのでしょうか。
知っていましたか。
柱の先には、タバコの2箱分くらいの突起物『ほぞ』を作り、土台には、同じ大きさの溝『ほぞ穴』を掘り、差し込むのです。『ほぞ』による接合で、柱が立つのです。
床が落ち込むぐらいに床下部材をシロアリに食べられるよりも、接合『ほぞ』部分のタバコ1箱分でもシロアリに食べられるほうが、はるかに、根本的に、コワイ恐怖なのです。
最近の家は、耐震補強金具が使われていますが、同じことです。金具を取り付ける(接合部分)ネジが、ネジ穴部をシロアリに食害されて、きつく締まっていない状態になれば、同じことです。繰り返しになりますが大事なことです。接合部分の損傷、シロアリによる少しの食害で、地震などのとき人命にかかわる大変なことになります。
阪神淡路大震災において被害を受けた原因の推定
①昭和56年(1981年)以前の建築物
②壁量が足りない
③不適切な壁配置
④柱と土台の結合力不足
⑤筋交い端部の不適切な接合
⑥腐朽やシロアリ被害を受けていた
(木造住宅等震災調査委員会より‥もっと詳しく)
新潟県中越地震の被害調査
ひょっとしてシロアリの被害があるかも? 自分でシロアリ診断のチェックポイント
○床がフニュ、またはプカプカと沈む感じがする。
単に床板が、弱っているだけかも知れませんが、シロアリ被害があるかも知れません。
○畳が黒くなっている。
カビで黒くなっているようでしたら、畳を上げてみましょう。シロアリは畳も好みます。
○お風呂・トイレに近い柱を叩いたら空洞音がする。
床下で水漏れをしていて、柱までシロアリの食害が進み空洞になっているかも知れません。
○押入れがカビ臭い。
床下にカビの発生するような湿気の多いお家には、シロアリの発生が多いです。
○基礎コンクリートの換気口が少ない、換気口を何かで塞いで風の通りが悪い。
シロアリは空気の動きを嫌います。空気の流れが悪い、少ない場所は、シロアリが住みよい環境です。
○雨漏りがする。
シロアリは、湿気をこのみます。窓枠の上部、天井裏にシロアリの被害があるかも知れません。
警告! 温暖化でシロアリの活動が活発になってきています。
「しまった、いつの間に!!」と、後悔しませんように。